【臨時国会 首相の所信表明演説】
第192臨時国会が開かれ、首相の所信表明演説がおこなわれました。
その内容は、国民の意に背いて暴走する都合の悪いことには触れず、「未来」や「世界一」の言葉を乱発して、自分の都合のいい「自慢話」を繰り返す、極めて不誠実なものでした。
その最たるものが安保法制(戦争法)についてです。
所信表明演説のなかで、安倍首相は安保法制(戦争法)について一言も触れませんでした。
1年前、昨年9月の国会で国民多数の反対を押し切って強行された安保法制(戦争法)。憲法学者や法曹界関係者ら専門家からも相次いだ憲法違反の批判に対して、安倍首相は成立後も丁寧に説明すると弁明していました。
ところが安倍政権は国民に説明をするどころか、今年の通常国会でもまともに議論せず、3月には施行を強行しました。
しかも参院選挙が終わるまでは、施行後の具体的な内容は示さず、終わったとたん、南スーダンで活動する自衛隊への新任務のための訓練を開始しています。
文字通り国民に隠してことを進めている典型です。
さらに所信表明演説では、参院選が終わったとたん強行している沖縄県、東村高江の米軍オスプレイパッドの建設や辺野古での米軍新基地建設の動きについてもまともに説明していません。
経済では、アベノミクスの「自慢話」の連続の一方で、参院選後に発表された28兆円もの経済対策については、「政策総動員」というだけで、そもそも新たな借金をしてまで、なんでそんな大型対策が必要のなのかの説明はありません。
そして、憲法改定。参院選で100回を超える街頭演説で安倍首相は一回も憲法改定に触れませんでしたが、この所信表明演説では、「憲法審査会での議論を深める」と改憲を進める気満々。改憲の具体的中身も示さないまま、改憲のための議論を進めようとしています。
まさに、国民に対して不誠実この上ない所信表明演説です。
【月一 若手学習会】
9月25日、定例の月一若手朝学習会
今回は、不破哲三著「古典教室」の第一巻。
「賃金、価格及び利潤」(カール・マルクス著)を読むから。
「賃金、価格及び利潤」という本は、インタナショナル(国際労働者協会)という労働者の国際組織の会合での講演をもとにした本。カール・マルクスの死後、講演の原稿を発見した娘の手によって出版されました。
この本、というか、もとになった講演の中身は、インタナショナルの会合のなかでウェストンという人がおこなった問題提起に対する反論と、資本主義経済の仕組みを解説する部分の2つに分かれます。
ウェストンという人がおこなった問題提起は、「賃上げ闘争などやっても意味がない。労働組合も必要ない」というものでした。
マルクスは、講演の前半でそのウェストン氏への反論をおこない、後半で資本主義経済の仕組み、商品とは何か、価格はどのように決まるのか、会社の利潤はどこから生まれるのか、資本家と労働者の関係は、といった解説をおこないます。
今回の若手朝学では、商品とは何か、商品の価値とは何で決まるのか、という部分を学びました。
「いまの社会が商品経済ということに衝撃を受けた。確かに自分の身の回りのものは、すべて買った商品」「賃上げや労働時間の短縮などの運動をしていくためにも、ちゃんと経済社会の根本を学ぶことが大事だと思った」などの感想が。
次回は、労働者の持つ労働力とは何か、というところから(*^^*)
「商品が価値をもつのは、それが社会的労働の結晶だからである」
日本共産党の志位和夫委員長、民進党の蓮舫代表、生活の党の小沢一郎代表、社民党の又市征治幹事長の4野党代表者と参院会派「沖縄の風」の糸数慶子代表による野党党首会談が23日に行われました。これまでの4野党党首による合意を確認し、総選挙も「できる限りの協力」をしていくことを確認。
志位委員長は、野党4党が安倍政権と対決する政治的な内容として、
①安保法制(戦争法)の廃止、立憲主義の回復
②アベノミクスによる国民生活破壊、格差と貧困を是正する
③TPPや沖縄問題など、国民の声に耳を傾けない強権政治を許さない
④安倍政権のもとでの憲法改悪に反対する
の4点を確認していることを指摘。
さらに総選挙でも「できる限り協力」をすることは野党4党の党首会談、書記局長・幹事長会談で繰り返し確認されていると強調し、「次の総選挙での選挙協力を進めるために真剣な協議を開始しましょう」と提起しました。
具体的に10月に行なわれる衆院東京10区、福岡6区についても、野党共闘を実現すべく、協議を速やかに開始することも提起しています。
これに対して民進党の蓮舫代表は「これまでの公党間の党首の合意は大変重い。岡田前代表の路線を踏襲していきます」と発言。4野党の書記局長・幹事長の間で、総選挙と衆院補選での選挙協力の具体化のための協議を開始することで合意しました。
会談の中で志位委員長は、「選挙協力を進めるためには、新しい課題も出てくる」と指摘し、
□共通の政策を豊かにする
□政権問題で前向きの合意をつくる
□本格的な相互協力を実現する
などの課題をあげつつ、「まずは協議に入り、協議の中で解決しましょう」と述べています。
安倍政権と自民党・公明党の与党が多くの反対世論を踏みにじって安保法制(戦争法)の成立を強行して1年がたちました。
ちょうど1年にあたる9月19日、戦争法廃止、立憲主義の回復などを求めて全国各地で集会やデモ、スタンディングなどが一斉に行われました。
大阪では西区のうつぼ公園で「改憲許すな! 戦争法廃止へ!9・19おおさか総がかり集会」が開催され、約5000人が参加しました。集会では、民進党の辻元清美衆院議員、日本共産党の辰巳孝太郎参院議員、生活の党の渡辺義彦府連幹事長、社民党の服部良一府連代表がそろって訴えました。
「民進党に何があろうが、野党共闘を崩さないために精一杯がんばっていきたいと思います」辻元清美衆院議員
「安倍政権打倒へ、さらに野党共闘を前進させよう」辰巳孝太郎参院議員
「われわれ国民の政治、日本をつくろう」生活の党・渡辺府連幹事長
「実現するエネルギーをわれわれ自身がつくっていこう」社民党・服部府連代表
各分野からもスピーチがあり、
「安保関連法に反対するママの会@大阪」改め「子どもの未来を考えるママの会@大阪」の安居裕子さんは、「参議院選挙の結果に崩れ落ちそうだったけれど、止まっていては子どもたちの未来は守れないと気付いた。これからも一人でも多くのママや仲間たちと一緒に、すべての子どもたちのために社会に働きかけていきたい」と語り、
関西市民連合の塩田潤さんは、「安保法は私たち国民の安全を保障する法律じゃない。民主主義的な手続きを完全にないがしろにしてきた法律が、法治国家、民主国家である日本で存在することが許されない。それを可能にしているのが安倍政権。一刻も早く退陣してもらうしかない」と訴え、
安全保障関連法に反対する学者の会の新ケ江章友さんは「私たちは自分らしく生きることをあきらめたくないからここにいる。多様な人間がこの社会で生きていくことが認め合うことが出来れば、このつながりは誰にも破壊することはできない。私たちはひきょうな権力者には絶対負けない」と述べました。
集会のあとは、難波まで御堂筋をパレードしました。